だいぶ以前からノンアルコールビールだけでなく、美味しいノンアルコールシャンペンやワインも商品化されてきたし試しにノンアルコールバーボンを買ってみたらソーダ割とかなかなかイケるので、それを飲みながらNHKスペシャル「三島由紀夫50年目の青年論」を観た。まあ、何というか、三島由紀夫がマスコミに露出していた当時散々、揶揄っていたマスコミ・ジャーナリズムが手のひらを返したようにまるで若者たちのヒーローのように語っているのが訝しかったです。
三島由紀夫の死は
あの騒々しかったピース・ラブ・フリーセックス万歳の時代に
ヘテロではない人生を日々サバイバルしていた者には
謎でも驚きでもなく予感されていたし、
ああ、そういう自死のヴィジョンを世間に向けて描いたのか、と
腑に落ちるものがありました。この件に関して書いた映画論が「監督と俳優の美学(日本映画は生きている第5巻)四方田犬彦他編」岩波書店刊に寄稿した「デスパレートな存在形態/男優・三島由紀夫試論」です。